難関国公立大4.4万人志望 安全志向広がらず…共通テスト全国模試の分析

難関国公立大4.4万人志望 安全志向広がらず…共通テスト全国模試の分析

難関国公立大4.4万人志望 安全志向広がらず…共通テスト全国模試の分析

1 蚤の市 ★ :2024/01/13(土) 21:27:14.01

 国公立大では1次試験に相当する大学入学共通テストが13日、全国668会場で始まった。2025年の次回からは、新教科「情報」を加えるなど出題教科・科目を再編して7教科21科目に移行するため、6教科30科目の現行方式は最後となる。能登半島地震に対応し、被災でテストを受けられない受験生を追試験(27、28日)の対象にするなどの特例措置も講じている。

 出願者数は、18歳人口の減少などで昨年より2万667人少ない49万1914人。前身の大学入試センター試験を含めると、32年ぶりに50万人を割った。テストを利用する国公私立大・短大などは864校で、昨年よりも6校減った。

 13日は地理歴史・公民、国語、外国語の試験があった。大学入試センターによる、13日午後7時までのまとめでは、交通機関の遅延などで計6人が別室で受験し、開始が最大約2時間10分繰り下げとなった。また、大阪人間科学大学(大阪府)の試験場では、試験監督らの時計がずれて約15秒早く終了してしまい、47人が再試験の対象となった。

 ベネッセ・駿台予備学校の「データネット実行委員会」で問題分析責任者を務める石黒翔さんは「地理歴史・公民の出題傾向は大きく変わりませんでした。一方、国語は目新しい形式の問題が出され、英語は分量の増えた大問もあったので戸惑った受験生もいたかもしれません」と分析した。

 13日朝、東京大本郷試験場(東京都文京区)の周辺では、マフラーや帽子で防寒対策をした受験生らが足早に構内へ向かった。埼玉県和光市に住む高校3年の石原諒青さん(18)は「会場が近づいて、緊張が増してきました。全力を出し切りたいです」と話した。

 現在の高校2年生から実施した学習指導要領に対応し、25年1月の共通テストからは出題教科・科目を再編。新教科「情報」が追加されるほか、地理歴史・公民などで科目の選択方法も変わり、7教科21科目の「新課程入試」に移行する。

 従来の試験対策が通用しづらくなるため、浪人を避けたい受験生の間で、難関大を避ける「安全志向」が広がるとみられていた。今回の共通テストを受験した愛知県一宮市の高校3年、伊藤俊太さん(18)は「浪人中に独学で情報を勉強するのは難しい。今年受かることが一番です」と話す。

 ただ、河合塾が昨年10月に実施した共通テストの全国模試の分析では、難関国公立大への志望者数は延べ約4万4000人で昨年と大きく変わらず、高い目標に挑戦する受験生が多いようだ。公立の薬科大を第1志望に据える名古屋市の私立高校3年、小山璃人(りひと)さん(18)は6教科30科目の最終年であることについて「気にしていません。来年のことを考えるよりも目の前の試験を頑張るだけです」と語った。

 共通テストは14日に2日目があり、理科と数学の試験を実施。病気、試験場へ向かう道中の事故や痴漢被害などで欠席した場合でも、事情が認められれば、追試験を受けることができる。【李英浩、朝比奈由佳、深津誠、川瀬慎一朗】

毎日新聞 2024/1/13 20:17(最終更新 1/13 20:17) 1240文字
https://mainichi.jp/articles/20240113/k00/00m/040/230000c

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