エスカレーターの右側にしか乗れない15歳少女 後方からの足音に恐怖

エスカレーターの右側にしか乗れない15歳少女 後方からの足音に恐怖

エスカレーターの右側にしか乗れない15歳少女 後方からの足音に恐怖

大阪にだったら何の問題にもならないのに

1 haru ★ :2021/11/27(土) 20:11:50.90

埼玉県で、10月1日に全国初となるエスカレーターに立ち止まって乗ることを求める条例が施行され、ひと月が経った。
条例には賛否両論があったが、世の中には身体に障害を抱え、エスカレーターの片側にしか立って乗れない人もいる。
その当事者である15歳の少女の現実と、両親の願いとは。

横浜市に住む高校一年生の林姫良(はやし・きら)さん(15)。
生まれてすぐに脳に異常が見つかり、生後6カ月で頭部を手術した。
左半身に麻痺があり上手に動かせず、歩く際はバランスを取りながら足を運ぶ。握力も、左手はとても弱い。

本来、2人乗りのエスカレーターは2列に立って、手すりを持って乗るという前提で設計されている。
異常で緊急停止した際の転倒を防ぐためだ。

だが、日本や世界各国では急いで歩きたい人のために片側空けの習慣が根付いており、過去には鉄道会社やメディアが乗り方のマナーとして推奨していた時期もあった。

2000年以降はメーカーや業界団体などが立って乗るよう呼び掛けるようになったが、片側空けをマナーのようにとらえている人は今も多い。

身体を守るのも簡単ではない

姫良さんの住む横浜市を含め、関東は左側に立ち、右側を歩く人のために開けるのが一般的になっている。
だが、姫良さんは左手でしっかり手すりをつかめない。

「もし姫良が左側に立っていて、エスカレーターが異常などで緊急停止したら、間違いなく転倒してしまいます」

父の正和さん(52)と母の太佳子さん(54)は、そう口を揃える。

歩いて追い抜く人にぶつかられたら、転倒してしまう可能性もあるという。
さらに転んだ時に手をついて身体を守る、ということも姫良さんには簡単ではない。

姫良さんは、「右側にしか乗れない」のだ。

脳の病気のためうまく思いを表現できないことがある姫良さんだが、エスカレーターに右側空けの慣習があることは理解している。

実際、小さいころから右側に立っていて、後ろから舌打ちされたことはしょっちゅうあったという。

時には「どいて」と怒られたり、「なんで右に立ってんだよ」と言い捨てて去っていったりする人もいた。誰が姫良さんを注意するか、後ろにいたグループがひそひそ話していたこともあった。

本来の乗り方からすれば、右側に立つことは正しく、姫良さんが怒られる筋合いは何もないのだが、現実はそうではない。

エスカレーターに乗る際はいつも、親が左側、姫良さんが右側に並んで立つようにしている。
後方から来た人に、事情を説明することもあるためだ。
だが、姫良さんが小学校低学年くらいの頃、突然、左側の太佳子さんの一段下に移ったことがあった。

「小さいなりに、怖いと感じたんだと思います。大人だって右側に立つのは勇気がいることで、今でも後方から足音が聞こえると、怒られはしないかと私自身も怖く感じますし、長いエスカレーターだと不安がより大きくなります。姫良は今も人が多い時や、後ろから歩いてくる人の気配を感じると、遠慮して左側に移ろうとしてしまうんです」

と太佳子さん。人が多いときはしばらく乗るのを避け、タイミングを見計らって空いてから乗るようにしているという。

ヘルプマークを着けてはいるものの、効果はてきめんとは言えない。

「姫良は、ぱっと見では障害があるとはわからないので、右側に立っている事情が何かあるんじゃないかとはなかなか想像してもらえないんだと思います」(太佳子さん)

埼玉県の条例が各地に広がって、エスカレーターに立ち止まって乗る文化が定着してほしいと願う両親だが、一筋縄ではいかない現実も理解している。

苦悩は尽きないが、それでも両親の思いは切実だ。

「いつか姫良が親の手を離れる時、世の中がどうなっているか。姫良だけではありませんが、難しい障害がある人がいるということを、ひとりでも多くの人に知ってほしいです。知ってくれれば、時間はかかったとしても、少しずつ社会も変わっていくのではないかと思います。
エスカレーターを歩かない文化が根付くことが一番の希望ですが、まずは右側に立っている人がいたら『邪魔だ』と思うのではなく、何か事情があるのかなと思ってくれる社会になってほしいと願っています」

社会が変わらなければならない


(出典 president.ismcdn.jp)

2021/11/09 17:00
https://president.jp/articles/-/51681

★1 2021/11/27(土) 12:29:24.97

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