全国学力テスト、小6算数の「三角形の面積」の基本問題で正答率2割… 専門家「衝撃的」

全国学力テスト、小6算数の「三角形の面積」の基本問題で正答率2割… 専門家「衝撃的」

全国学力テスト、小6算数の「三角形の面積」の基本問題で正答率2割… 専門家「衝撃的」


(出典 tonahima.com)


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ばーど ★ :2023/07/31(月) 17:39:22.07

4月に行われた小6と中3が対象の全国学力・学習状況調査の結果を、文部科学省が公表した。小6の算数では、図形の構成要素に着目して考える問題などに課題がみられたという。中3の数学も合わせ、子どもの学力の現状や今後の授業のあり方について清水美憲・筑波大教授(数学教育学)に聞いた。

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 小6の算数で、幅の等しいテープを直線で切ってつくった二つの三角形の面積についての問題の正答率が21・1%にとどまった。テープの幅がそのまま二つの三角形の高さになり、底辺も等しいため「面積は等しい」というのが正解だが、「高さが書かれていないため比べられない」とする誤答が16・8%を占めた。正答を選択するだけでなく、理由を記述させるという意味で手順の多い出題であるとはいえ、基本的な問題で、正答率がここまで低いのは衝撃的だった。

 テープを二つ折りの三角形に切り取り、広げて新たな三角形をつくる問題では、正三角形をつくる際に切り取る時の角度を何度にすればいいかという問題で、「60度」という誤答が33・2%と3人に1人に上ったのも驚きだ。二つ折りを広げて60度にするため、正解は半分の「30度」だが、正答率は25・3%と、誤答である「60度」の割合を下回った。

 2020年度からの学習指導要領では、図形の底辺や高さ、角度といった構成要素に着目する、伴って変わる二つの数量の関係に着目するなど、数学的な見方、考え方を養うことが重視されている。だが、学校ではこうした能力を身につける前に指導が終わっている懸念がある。

 20年度は新型コロナによる一斉休校で授業が大きく遅れた。新指導要領のもとでの子どもの学習や、先生の授業経験が不十分になり、今も影響が続いているのではないか。

 日頃の授業や地域での研修を通じ、教員同士がお互いに指摘し合いながら、新指導要領を踏まえた実践を重ねてほしい。情報端末の画面上で、底辺と高さが変わらないように三角形の形を変えるなど、デジタル技術を活用して見方を養うのも有効だ。

 中3数学では、空間における平面が一つに決まる条件についての問題の正答率が31・1%と低かった。同一直線上にない3点で平面が決定されるというのが正解だが、「一つの直線上にある3点を含む平面は一つに決まる」との誤答が35・1%に上った。

 数学において、あることが決まるとあることが一意的に決まるというのは大事な見方、考え方だ。小6算数と同様、こうした点に課題があることを示した。空間における平面の決定は、教員からするとあまり時間をかけたくない小さい内容かもしれないが、身近な平べったいものを実際に指で支えてみて、2点では支えられず、同一直線上にない3点なら支えられることを確認するなど、授業に工夫を凝らしてほしい。

 かけたりたしたりして4の倍数をつくる問題では、正しくない予想が与えられたうえで、この予想が成り立つようにするにはどうしたらいいかを考えさせた。予想がなぜ間違っているのか、予想をたて直すには前提をどう変えたらいいかを主体的に考えさせるような、探究的な学習を現場に促すメッセージを感じた。これまでにあまりなかった傾向の良問で、学校でも参考にしてほしい。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2f8490043eaae54e1016c1705aa314e0e0404b57

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