草食動物のシマウマの反撃

ケニアとタンザニアの国境を流れるマラ川で先週、信じられない光景が展開された。本来であればワニがシマウマを襲うところだが、逆にシマウマがワニにかぶりついたのだ。

ワニは最初、シマウマの群れが川を渡るところで待ち構えていた。1頭のシマウマが狙われてワニに歯を立てられたが、すぐに身を翻して攻撃を逃れた。そして次の瞬間、地元の人でもほとんど目にしたことのない光景が展開された。

草食動物のシマウマが肉食動物のワニの喉に噛みつき、歯を突き刺したのだ。岸からその光景を撮影していたカメラマンは目を疑ったという。

シマウマはワニに噛みついたまましばらく放さず、ワニの体を水中に沈み込ませた。さらに頭でワニを突いて反撃を繰り返したという。シマウマの反撃が執拗だったため、ワニは諦めて撤退していった。

ただ、このシマウマは例外的な１頭で、そばにいた他のシマウマは他のワニの餌食になっていたそうだ。