【給付金誤振込み事件】阿武町が行なった受取人の氏名公表はマズイ選択だった

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【給付金誤振込み事件】阿武町が行なった受取人の氏名公表はマズイ選択だった

【給付金誤振込み事件】阿武町が行なった受取人の氏名公表はマズイ選択だった
■はじめに

 先日、阿武町が、四千数百万円あまりを引出して返還を拒否し、行方不明になっている24歳男性(以下では、「A氏」とする)に対して、不当利得返還請求の訴えを起こし、公金の回収に動き出しました。

 その後、町はこれまでの経過を説明した文章を町の広報誌「あぶ」に掲載し、ホームページで公開しました(現時点では、アクセスが集中しているためか、つながらない)。この一連の措置は説明責任のある町としては当然のことですが、気になったのは町がA氏の住所と氏名をネットで一般公開したことです。それは、次の二つの点で問題だと思われます。

■A氏の生命身体を危険にさらしたことにはならないか

 A氏はすでに振り込まれた口座から誤振込みになった金額をほぼ全額引き出し、一部は他の口座に移したことが判明しているものの、その他の金銭についてはどのような形になっているのかが現時点では不明です。したがって、現在行方の分からないA氏は、可能性としては何千万円という大金を持ちながら移動している可能性があります。そのような状況にあるA氏について、その氏名を公表することは妥当なのでしょうか。

 すでにA氏の実名はSNSで拡散されており、彼の写真や身体的特徴などが判明するのも時間の問題かと思われます。つまり、何千万円もの不当な大金を彼が持ち歩いているかもしれないということを、阿武町は社会に公表したことになります。回収に焦る町としては、A氏の氏名等を公表することによって所在等が判明し、返還を促し、回収が進むことを期待したことは理解できますが、そのことでA氏の生命身..

【日時】2022年05月14日 03:00
【ソース】Yahoo!ニュース
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