【悲報】日本社会、「移動できる人」と「できない人」の格差が深刻化
![]() |
「移動できる者」と「できない者」
『日本の死角』の論考の中で、「最大の問題は、移動の減少が均一にではなく、格差を伴い生じている可能性である」という指摘がされている。
〈『移動できる者』と『できない者』の二極化が進んでいる。
かならずしも地方から出る必要がなくなるなかで、都会に向かう者は学歴や資産、あるいは自分自身に対するある種無謀な自信を持った特殊な者に限られているのである。
問題は、そのせいで地方社会の風通しが悪くなっていることである。
学歴に優れ、資産を持つ『社会的な強者』だけが抜けていく地方になお留まる人びとには、これまで以上に地元の人間関係やしきたりに従順であることが求められる。
結果として、地方では『地域カースト』とでも呼べるような上下関係が目立つようになっている。
移動の機会の減少は、それまでの人間関係を変え、ちがう自分になる可能性を奪う。その結果、親の地位や子どものころからの関係がより重視される社会がつくられているのである。〉(『日本の死角』より)
これを読む人は、移動をしている人だろうか。
地方に住む人であれば、「地域カースト」といった人間関係に心当たりはあるだろうか。
移動が減っている現実を直視し、日本社会の未来を考える契機としたい。
11/1(水) 6:33配信