【芸能】長濱ねる、24歳の揺れ動く現在地 悩みながらの芸能活動も「誰かのためになりたい」

【芸能】長濱ねる、24歳の揺れ動く現在地 悩みながらの芸能活動も「誰かのためになりたい」

【芸能】長濱ねる、24歳の揺れ動く現在地 悩みながらの芸能活動も「誰かのためになりたい」

 俳優の長濱ねる(25)が9月1日に自身初のエッセイ集『たゆたう』を発売した。アイドルとしての活動を経て、ソロタレントとして新たなスタートをした長濱が、21歳から24歳までの心の機微を一人の人間としてつづっている同書をもとに、悩みながら芸能活動を続ける彼女の現在地について聞いた。

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 同書は、長濱が3年にわたって執筆を続けた『ダ・ヴィンチ』での連載をまとめたエッセイ集。長濱自ら「書く仕事がしたい」と売り込んだことから連載がスタートした。テーマを決めずに、流れる日々のありのままの心境をつづってきたという。

 今月4日に25歳の誕生日を迎えた長濱だが、同書の執筆時は24歳。「二十四歳の今だからこそ、この本を出版できた気がします」と、同書のまえがきにあるが、このタイミングで書籍化に至った理由について長濱は「自分の現在地を示す証をこの本で残し、これからも書き続けていきたいという気持ちを込めて書きました。自分の書籍を出すことを夢見ていましたが、書けば書くほど“本”の世界に自分が足を踏み入れてはいけないのではと。でも、24歳になって“できない自分”を受け入れられありのままで書くことができました」と心境の変化を明かす。

 「私は20歳でアイドルを卒業しましたが、そこからゆらゆら・ふわふわしていて『このままでいいのかな』とずっと思っていました。芸能の仕事を一生の仕事にするかと言われたら、まだ決心がつかないし、40歳、50歳になってこの仕事をしている姿が想像できません。でもそんな時期もあってもいいのかなと。そんな“たゆたう”私を表現したかった」と揺れ動く現在地を語った。

 そんな“たゆたう”自分はもともとコンプレックスでもあったそう。そもそも「たゆたう」というタイトルはふわふわ・ぷかぷか浮かんでいる様をイメージしているというが、長濱は「地に足がついていなくて、極めているものがないと思っているので、『これでいいのかな』と、とりあえず日々をこなしているように過ごしていた」と振り返る。

 そんな中、作家の西加奈子氏との対談で「『世の中にはそういう人がたくさんいるから届くと思うよ』って言ってくださったのが、すごく心強くうれしかったです」と号泣してしまったという言葉を教えてくれた。

 長濱は、2019年7月にアイドルグループ欅坂46を卒業。約1年間芸能活動を一旦休止し、2020年7月から『セブンルール』でレギュラーを務めることが発表され、活動を再開。その後、NHK朝ドラ舞いあがれ!』や、連ドラ『ウソ婚』(カンテレフジテレビ系)などの俳優活動などマルチに活動している。芸能界に復帰してからの3年での心境の変化を聞いた。

 「自分のダメなところを直視できるようになりました。自分への幻想や期待がすごく減ったような気がして。できないところも素直にできないと言えたり、教えてくださいとお願いできるようになりました。お芝居もすごく苦手で、できない自分を見られるのは本当に恥ずかしい。少しでも演技ができるようになってから挑戦したいと思っていたましたが、レッスンしてもできるようになったと自信を持って言えなくて。それなら、できないままでも飛び込んで吸収していく方法もありのなのかなと考え方が変わりました」

 ちょうど3年前、芸能界に復帰した直後にインタビューしたときには「アイドルを辞めてから一度立ち止まって考える期間があったので、職業についてすごく考えた」と語っていた長濱。それから3年経ち、どんな仕事観を持っているのだろうか。

 長濱は、24歳になり友達もどんどん就職する中、“働く”目的が一つではないと気づいたと話す。「生活のために働く人や、好きなことのために働く人もいたり、いろんなところにモチベーションの置きどころがあるなと思った時に、自分はどうなんだろうと思って…。すごくきれい事みたいになりますが、誰かの役に立てたり、誰かに褒められたときに自分を肯定できる気がして、それがモチベーションになっていることにこの3年で気付いた」のだそう。

 『たゆたう』には、「私の仕事」という書き下ろしエッセイがある。そこには、仕事に対する考え方の変化をすごく実感する出来事が書かれているといい、「この仕事をやっていても、誰かのためになることがあるのだと実感し、この仕事をやり続けたいと思えるようになりました」と変化を語った。

 同書は単行本と文庫本の2形態で同時出版されるが、長濱は「私のことを嫌いな人にも読んでほしい」と話す。

 「自意識が強いですよね(笑)」と苦笑いしつつ「こういう活動をしていると『そういう意味で言ったわけではなくて…』と何か誤解されたときに、一人一人に返事することはできず、静観するしかなくて。嫌われてしまったなと寂しくなることもありました。連載のエッセイを読んでもらって、自分を分かってくれたことがすごくうれしかったので、断片的な仕草や言葉で嫌いになった方にも読んでいただけたらいいのなと思っています」と打ち明けてくれた。

 SNSでは、そんな誤解を避けるために感じたことすべてを表現することができていないというが、「この本を読んでくれる人に対しては正直でいたいと思いましたし、かっこつけたり、こじらせてたり、あんまり見せたくない自分も素直に書けた気がします」と笑顔を見せた。

 最後に「この本読んだら元気になれるとか、気づきが得られます、ということは何もなくて、本当に日常をただただつづってきただけなので、読んでいただくのが本当に恐縮です。でも、似たところをお持ちの方がいるだろうなと思うし、3年間の変化をそのまま正直につづったので、軽い気持ちで手に取っていただけるとうれしいです」と長濱らしく、ありのままの思いを紡いでくれた。

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初のエッセイ集『たゆたう』を発売した長濱ねる (C)ORICON NewS inc.

(出典 news.nicovideo.jp)

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