【芸能】三石琴乃、月野うさぎに「ありがとう」 劇場アニメ最終章が公開「まだ、どこか一緒にいる」
声優・三石琴乃が14日、都内で行われた劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』後編(30日公開)完成披露舞台あいさつに登壇した。2014年からスタートした新アニメシリーズもいよいよ最終章・後編の公開を控え、90年代からセーラームーン/月野うさぎを演じ続けてきた三石は、最後に「今、うさぎちゃんに話しかけるなら」を尋ねられると「まだ、どこか一緒にいる」と客観視できないとしつつも、「ともかく、ありがとう、ですかね。そんな気がします」としんみりしながら感謝を伝えた。
【写真】デコルテあらわ!胸元パックリドレスで登場した北川景子
今作は人気アニメ『美少女戦士セーラームーン』の物語の最終章を描く新作映画。新たなる敵“シャドウ・ギャラクティカ”が出現し、次々と仲間が狙われていく中、セーラームーンたちは再び戦いに身を投じていくストーリーが描かれる。イベントではキーパーソン・セーラーコスモスの声を俳優・北川景子が担当していることが明かされ、北川がサプライズで登場した。
この日は林原めぐみ(セーラーギャラクシア)、水樹奈々(セーラー火球/火球皇女)、井上麻里奈(セーラースターファイター/星野光)も登壇し、それぞれ深い思いれのあるキャストに『自分にとってセーラームーンとは?』という質問がなされた。
実写版『セーラームーン』で初めてオーディションを受けて芸能界デビューし、20年を経て作品に舞い戻った北川は「人生の大事な節目にセーラームーンが一緒にいた。ともに過ごしてきた作品。人生の一部のような感じがします」と感慨に浸り、原作から大ファンだったという井上も「セーラームーンがあったから、幼少期が形作られて、たくさんの愛や正義を学んだ。人格の一部」とアツい思いをさく裂。
水樹は「自分のダメなところも全部受け入れて信じて、前に進むピュアな力は、なにものにも代えられないと教えてくれた、先生のようなすごい存在。永遠の最強・ヒロイン」と作品のテーマを熱弁した。
ここで林原が「私も小さな頃からセーラームーンを観ていて」という小ボケをはさみ、三石がツッコミを入れて笑いが起こる一幕も。改めて林原は「90代を一緒に駆け抜けた、当時の琴ちゃんの頑張りや、自分も頑張っていた時代の作品。当時は『セーラームーン出てる?』『出てない』『ダメじゃん』って言われる時代だったんです(笑)。こんな形で最後の最後に時を超えて、歴史を作った作品に帰ってきたような気持ち」としみじみ。
「この時代、嫌だと思ったらブロックしたり、友だちがほしいのに閉ざしてたり。そんな時代に、疑問を感じながらも身を置いている。でも、やっぱり仲間がほしかったり、一緒に泣きたかったり、一緒に立ち上がったり、肩を抱いてほしかったり…。そんな気持ちを劇場から浴びて、おうちに帰ったときに誰かのそういう人になってほしい。めんどくさいものってすごく大事。めんどくさいものを放り投げずに、もう一回向き合うチャンスにしてほしい…はい、もうひとりの先生でした」とちゃめっ気たっぷりに締めくくると、「ギャラクシアもだいぶいろんなことを感じてあんなことになっているので。あなたがギャラクシアを救ってほしい」と演じた役柄への優しさも覗かせていた。
最後に三石は「外からまだ見れてないんです。90年代が終わってしばらくは俯瞰(ふかん)的に、セーラームーンやってたな、愛されてたな…と。当時は新人だったので、がむしゃらに1話、2話は200%でしゃべっただけ。今思うと恥ずかしいけど、それが月野うさぎちゃんにぴたっとハマって。そのドジやダメっぷりがある意味、癒やしたり、共感してもらって」と回想。
「月野うさぎちゃんの一番の強さは敵でも味方でも、男でも女でも、他の星の人間でも関係なく、困っている人がいたら助ける。苦しんでいる人がいたら救う、共感力。アニメでは愛とか正義とか、滑舌(かつぜつ)良くしゃべってもアニメーションだからみなさんの胸に届く。普段の生活のなかで、これが愛でしょ、正義でしょというと鬱陶(うっとう)しがられる事が多い。でも、この作品を観て自分の思いや正義、自分の譲れないポリシーを考えてちょっと思い出して、その忘れていた宝石をもう一回輝かせてくれたらいいな、と思う作品です。“まる”」とほほえみ、会場からはあたたかな拍手が起こっていた。
<このニュースへのネットの反応>