『初代ウルトラマン』登場人物

『初代ウルトラマン』登場人物

『初代ウルトラマン』登場人物

本作品はテレビドラマ(以下、テレビシリーズ)の他、漫画や劇場用映画、小説、テレビゲームなどでメディア展開も行われているが、本項目ではテレビシリーズを中心に記述する。
また、本作品に続いて放送された一連の番組、およびその作中に登場する巨大変身ヒーローも「ウルトラマン」と総称される場合があり、便宜上これら後続作品のヒーローと区別するため、本作品に登場するウルトラマンを「初代ウルトラマン」と呼ぶ場合もある。
■登場人物
科学特捜隊隊員 隊員の名前はカタカナ表記のみで、フジ・アキコとホシノ・イサム以外のメンバーには名字しか設定されていなかったが、1996年公開の映画『甦れ!ウルトラマン』で全隊員のフルネームと漢字表記が追加設定された。
年齢は、TBS番宣課が発行した「ウルトラマンあらすじ集」第一集に基づく。
♦ムラマツ(ムラマツ・トシオ/村松敏夫) 
年齢36歳。
科学特捜隊日本支部ムラマツ班隊長。
通称「キャップ」。 
部下を見守る良き隊長であり、謹厳実直な性格で部下からも慕われる。
その一方、必要なときには冷徹な判断を下すこともある。侵略行為から地球を守るという科特隊の使命に対しては常に忠実であり、ウルトラマンによる破壊行為に対しても堂々と出動命令を下す決断力も持つ。
また、バルタン星人の対策会議で攻撃に反対したり、ゼットン星人の円盤の侵攻に際しても攻撃を主張する部下をなだめるなど、慎重派の姿を見せる。
ウルトラマンが宇宙に帰っていく際、寂しさに駆られる部下たちに向けて、「地球の平和は我々、科学特捜隊の手で守り抜いていこう」と告げた。
パイプ煙草とコーヒーの愛好者。 『帰ってきたウルトラマン』の前身となる企画『続ウルトラマン』では、既に引退した老人で、再び現れた怪獣に苦戦する地球防衛組織に助言を与える人物として登場が予定されていた。
♦ハヤタ(ハヤタ・シン/早田進) 
科学特捜隊養成所を首席で卒業したエリート隊員で、年齢25歳。 
竜ヶ森湖上空をパトロール中に、怪獣ベムラーを追っていたウルトラマンと衝突して殉職する。
直後ウルトラマンと一心同体になって復活し、事件の際はウルトラマンに変身して怪獣や宇宙人と戦う。
ウルトラマンと一心同体となって以降のハヤタの意識が本人のものなのか、それともウルトラマンの意識なのかは、明確に設定されていない。 
ムラマツ不在時はキャップ代理を務める。職務を忠実にこなす真面目な隊員であるが、第32話ではくじ引きに細工をする、第34話では変身しようとして間違ってスプーンを掲げる、第35話では地球の平和のために倒し続けた怪獣たちに謝罪、第37話では戦意喪失によりピグモンを死なせてしまったイデに激昂して殴るなど、人間味を感じさせる一面も見せている。
 ハヤタがウルトラマンであることは、他の隊員たちには知られることはない。
第14話のシナリオ準備稿では、ハヤタとウルトラマンが同じ個所を負傷したことを、ムラマツとアラシが不審がるシーンがあったが、未使用に終わっている。
ただし、第1話でウルトラマンに命を救われたことは明かし、第11話ではウルトラマンとの特殊な関係を匂わせる。
メフィラス星人から「貴様は宇宙人なのか?人間なのか?」と問われた際には、「両方さ。貴様のような宇宙の掟を破る奴と戦うために生まれてきたんだ」と答えている。 
第39話でゾフィーから新たな命を与えられて、ウルトラマンと分離させられた。ウルトラマンと同化してからの記憶は失われており、そのことを不思議に思いながらも、宇宙に帰っていくウルトラマンを科特隊の仲間たちと共に見送った。
 その後、ウルトラマンがハヤタに姿を変えて登場することがあった。 
『ウルトラマン怪獣伝説 40年目の真実』(2005年)ではウルトラマンとの再会が描かれた。 映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』(2008年9月13日公開)では、別世界のハヤタとフジ・アキコが夫婦になっており、こちらの世界の記憶がそれぞれ宿った際に、アキコが秘かにハヤタとウルトラマンの関係を知っていたことを示唆する発言をした。 
『帰ってきたウルトラマン』の前身となる企画『続ウルトラマン』では、すでに引退し、冒険家になっている設定で登場が予定されていた。 
テレビシリーズから40年後の世界を描いた『ULTRAMAN』では17歳の息子、進次郎がおり、自身は防衛大臣の職に就いている。
♦アラシ(アラシ・ダイスケ/嵐大助) 
年齢26歳。
科特隊きっての射撃の名手にして怪力の持ち主。
人間大のグリーンモンスを投げ飛ばした。スパイダーショットを筆頭に、イデの開発した銃器はほとんどアラシが使用する。
熱血漢であり、斬り込み隊長的な役回りが多く、そのためにバルタン星人にメッセンジャーとして体を乗っ取られる、ネロンガの電撃で気絶させられ、グリーンモンスの毒霧を2度も浴びせられるなど、しばしば危険な目に遭う。
一見すると明るい性格だが、場合によっては一人で責任を背負い込むなどナイーブな面もある。
第36話ではムラマツの命令に背いたために隊員の資格を一時剥奪される。 作中ではよくイデとコンビを組み、二人の会話でストーリーが進むことが多い。 
♦イデ(イデ・ミツヒロ/井手光弘) 
年齢24歳。
科特隊の科学担当で、数々の武器や装備を開発した発明マニア。
隊員たちの前ではコミカルなムードメーカーである一方で繊細な面も持ち、自分のミスを償うために無謀な行動に出たり(第13話)、事情のある敵との戦いを躊躇する(第23話、第30話)こともある。
また、ウルトラマンさえいれば防衛チームは必要ないのではないかという、後のシリーズで繰り返し問われるテーマをいち早く提起する(第37話)。 
第2話と第12話でウルトラマンとハヤタが同一人物ではないかという疑念を抱く。 幼いころに母を亡くしたらしい(第30話)。
 漫画『ULTRAMAN』では光の巨人記念館の館長に就任している。
♦フジ・アキコ(富士明子) 
年齢21歳。
科特隊ムラマツ班の紅一点。
主に本部での通信オペレーションを担当するが、現場へも積極的に出動する活動的な隊員。
女性であることを理由に軽く見られることに対しては、少なからず反感を持つ。
その一方、病人用のスープやチョコレート菓子を作って振舞ったり、自身の誕生石である真珠でおしゃれするなど女性らしい一面もあり、野点と怪獣供養では和服姿も披露する。
第4話ではムラマツに「入隊以来一度も休暇を取っていない」と語られ、他の隊員たちに出動命令が下った中で一人だけ休暇を取っている。
第14話では、プライベートでイデ隊員に銀座で買い物の付き添いをさせる。
第24話では自分のミスで事態を悪化させたと思い込み、危険な水中任務を自ら志願するという責任感の強さも見せる。 
サトルという弟がいる。 ザラブ星人に化けられたり、メフィラス星人に巨人化させられたり、ケロニアやゼットン星人には襲われたりするなど、宇宙人に狙われることが多い。
 映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』では別世界の設定ながらハヤタと夫婦として登場する。
 初期の台本では、「藤アキコ」という名前だった。本作品の企画時から『ウルトラQ』のレギュラーを1人スピンオフさせる旨が要求されていたため、江戸川由利子役の桜井が抜擢された。
第32話で髪を結っているのは、同話にゲストとして出演した真理アンヌの髪がロングだったことによるものであったが、結果的に真理もショートにしていたという。
♦ホシノ・イサム(星野勇) 
年齢11歳。
科特隊本部にフリーパスで出入りしている少年。
本部への部外者の出入りは禁止されていると第20話で説明されるが、彼がどのような資格で出入りが許可されているのかは語られていない。
第17話で「ハヤタを助けた」功績により準隊員に任命されたが、既に第16話で科特隊の制服を着用する。
年少者であるため、放射能汚染が懸念されるような危険な現場への出動は認められていない。
スパイダーショットでネロンガの片目を潰したり(第3話)、フジとミチコをラゴンから逃がすために自ら囮になったり(第4話)、ザラブ星人に捕らえられたハヤタにベーターカプセルを届けたり(第18話)、フジ隊員に代わって小型ビートルを本隊の指示を受けながら離陸させたり(第21話)と、子供ながら数々の功績を残す。 
演者がスキー事故で骨折したため、第25話を最後に降板。作中では何の説明もないままの退場となった。 
『超ウルトラ8兄弟』の初期プロット『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』では、成人している設定で登場。
♦岩本博士(いわもと はかせ) 
40歳、御殿山の科学センター所長。
ジェットビートルの設計者であると同時に、フェニックス号などの高性能宇宙船も開発している。
冷静な判断力とあらゆる方面の学問に精通する優れた頭脳で科学特捜隊に貢献している。 
最終回では前日に作った無重力弾でウルトラマンでも倒せなかったゼットンを一瞬で倒した。 
ゲーム『ウルトラ作戦 科特隊出動せよ!』の設定では、科特隊初任務時に引退した一の谷博士に代わって科特隊顧問になったとされる。
♢ムラマツ隊長:小林昭二
♢ ハヤタ隊員:黒部進 
♢アラシ隊員:石井伊吉 
♢イデ隊員:二瓶正也 
♢フジ・アキコ隊員:桜井浩子
♢ホシノ・イサム少年:津沢彰秀(第1 – 4・6・9・11・16 – 18・21・24・25話
♢岩本博士:平田昭彦、森塚敏(第5・12・13・16・25・36・39話) 
♢ナレーター:石坂浩二(第1 – 19話)、浦野光(第20 – 39話)
◆放送 
❖音声形式 
モノラル放送 
❖放送国・地域 
日本 
❖放送期間 1966年7月10日 
❖放送時間 日曜19:00 – 19:30 
❖放送枠 タケダアワー 
❖放送分 30分 回数 1 
❖放送日 (TBS、1966年7月10日 19:00放送)

続きを読む

続きを見る(外部サイト)

雑学・ネタカテゴリの最新記事