「洗浄しているコンビニ野菜は栄養素がない」はウソ…子供にも栄養満点なコンビニ食の組み合わせ5選
※本稿は、『プレジデントFamily2022夏号』の一部を再編集したものです。
■コンビニ食で「3つの栄養素」をしっかり選ぶ習慣を
もう少しで夏休み。親御さんにとって頭が痛いのは休み中のお昼ご飯でしょう。塾の夏期講習にお弁当を持たせたり、共働きの家庭ならつくり置きをしたり。毎食、手づくりのものを用意するのは素晴らしいことですが、忙しくて手がまわらないときはコンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの総菜やお弁当に頼るのもありだと私は思っています。
最近のコンビニ食はバラエティー豊かで、栄養面でも工夫されています。たまのことなら気分が変わって子供も喜ぶはず。子供が買いに行く「コンビニデー」を決めるのも楽しいかもしれません。
その場合、ぜひ子供自身にメニューを選ばせてください。「体によくないものばかり選びそう」と心配になるのはごもっとも。だからこそ、バランスよく栄養を取れるよう、家庭で選び方を教えてほしいのです。
コンビニ食で栄養バランスを取るために気を付けてほしいシンプルな法則は、ご飯や麺などの「主食」、肉や魚などの「おかず」、サラダなどの「野菜」の三つを揃えること。
栄養素でいうと、主食は炭水化物、おかずはタンパク質、野菜からはビタミン・ミネラルを取ることができます。これらの栄養素が揃うよう選ぶ習慣を子供時代から付けておくと社会人になっても役立ちます。
もっとも、栄養を優先して選ぶのはなんだか味気ないですよね。食事は「楽しい」「おいしい」が何よりも大切。ですから、ファーストチョイスはなんでもOKとします。まずは食べたいものを自由に決めて、足りない栄養素を補っていく。
たとえば、親子丼を選んだとします。丼ものには主食とおかずが入っていますから、あとはおひたしなどを添えればOK。から揚げを選んだら、ご飯やパンと、サラダなどを足すというように。
■タンパク源になる食べ物が多く揃っている
三つの栄養素を意識できるようになったら、タンパク質の量にも注目してみましょう。タンパク質の量は12歳の子供なら1食あたりの目安は30gほど。おにぎりに入るサケやタラコなどの具材はタンパク質ではあるものの、量でいうと十分ではありません。
これをチェックできるのが、パッケージに貼られた成分表示。いちいちチェックする必要はありませんが、「タンパク質をどのくらい含んでいるのかな?」と思ったときの参考にするといいでしょう。
同じくタンパク質量でいうと、パスタは具のないペペロンチーノより卵やベーコンを使ったカルボナーラがおすすめです。もしペペロンチーノを食べたいなら、なにかしらタンパク質を含むものを添える。そういう意識を子供のうちに身に付けておくのがベストです。
コンビニにはタンパク源になる食べ物が意外に多く揃っています。焼き鳥などの総菜のほか、最近は真空パックされた焼き魚などの商品も充実しています。
ほかにも、ゆで卵、サラダチキン、チーズ、豆腐、納豆などがあり、おつまみ用に売っている枝豆なら、タンパク質とビタミンの両方が取れて一石二鳥です。
さらに、ツナ缶やサバ缶もタンパク源としては優秀。食欲があまりないときは、牛乳や豆乳ドリンクを飲むのもいいでしょう。
■洗浄したコンビニの野菜は栄養素が抜けているは間違い
一方、ビタミンの補給はどうしてもサラダに頼ることになります。昨今のコンビニはサラダのバリエーションも豊富ですが、そのなかで選びたいのはホウレンソウなど栄養価が高い緑黄色野菜を使ったタイプ。ニンジンが入る野菜スティックも手軽に食べられるのでおすすめです。
ちなみに、コンビニの野菜は洗浄しているため栄養素が抜けているといわれますが、どれだけ洗ってもゼロになることはありません。
食事の時間があまりないときは野菜ジュースをプラスするだけでもいいでしょう。念のために言うと、マカロニサラダやポテトサラダはサラダといっても炭水化物が中心。野菜でなく主食扱いになります。
図表1に、「おにぎり×からあげ×おひたし」など3つの栄養素がばっちり入った組み合わせ5例を紹介しました。こうして組み合わせを考えるのは、パズル感覚で楽しいはず。自分で選べばおいしさもひとしおでしょう。
そんなコンビニ食のネックは塩分の多さ。総じて味付けが濃いのです。ただし、週1、2回、お昼に食べる程度ならさほど気にしなくても大丈夫。その分、普段の食事で気を付けてやってください。
子供のうちに身に付けた栄養の知識は、大人になってからの食生活にも役立ちます。もちろん、コンビニ食との付き合い方も違ってくるでしょう。長い夏休み、昼食づくりのひと休みも兼ねてコンビニ食育を試してみてはいかがでしょう。
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