《小室圭さんはなぜ叩かれたのか?》日本人の反感を集めた「金銭トラブル・時期・SNS」3つの問題

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《小室圭さんはなぜ叩かれたのか?》日本人の反感を集めた「金銭トラブル・時期・SNS」3つの問題

 今も日本中の注目を集める小室圭さん。各種報道やSNSが示すように眞子さんとの結婚は、トラブル続きの前途多難なものだった。昨今、皇族と一般庶民の結婚は決して珍しいものではなくなったのにもかかわらず、なぜ小室さんに限っては国民感情を逆なでしてしまったのか?

 ジャーナリストの奥野修司氏による新刊『マコクライシス』より一部を抜粋。小室さんを襲った「3つの問題」を明らかにしていく。(全3回の1回目/#2#3を読む)

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 2017年9月、眞子さんと共に婚約内定会見に出た小室圭さん。おそらく人生で初の記者会見だろう。かなり緊張の面持ちではあったが、あふれるその笑顔から未来に起こるであろう騒動は微塵も見られなかった。

 小室圭さんは、早くに父親が自死して母親の手ひとつで育てられた。それが私立の国際基督教大学(ICU)に進学させてもらい、当時はパラリーガル(法律事務職員)として総合法律事務所に勤務していた。それが、どんな理由で眞子さんに接近したのかは知らないが、幸運にも眞子さんの気持ちを虜にして婚約が内定したのだから、この日は彼の人生で最良の瞬間だったはずだ。

 ところが、そのわずか数カ月後の12月、突如として、「週刊女性」が〈秋篠宮家はご存知か! 眞子さまの婚約者・小室圭さん母「400万円」借金トラブル〉と、小室家の金銭スキャンダルを報じたのである。皇室を巻き込んだスキャンダルに、他の週刊誌いっせいに飛びついた。それ以来、猛烈な批判がうねりのように湧き上がって収拾がつかなくなってしまう。

皇室記者が「小室圭さんに抱いた違和感

 それにしても、皇族の結婚になぜ金銭スキャンダルなどが飛び出したのだろうか。あり得ない話である。ただ、婚約内定会見の翌日に開かれた記者会見あたりから、小室さんに違和感を覚えた記者がいたという。

「おふたりの婚約をNHKがスクープした翌日(2017年5月)、小室さんひとりが会見に応じたときからおかしな雰囲気でした。記者が何を聞いても、『質問にはお答えできません』と言っていたのに、眞子さまと連絡を取り合ったのかという質問には、電話で『いってらっしゃい』と言われたとか、ペラペラしゃべったんです。違和感を覚えました。皇族との会話をバラすなんて、絶対にやっちゃいけないことです。自己顕示欲の強い青年だなと思いました」(皇室記者)

 たしかにそうなのだが、一般人なら「いってらっしゃい」と言われたと聞けば仲睦まじくていいじゃないかと思うはずで、小室さんもそんなつもりで軽く言ったのかもしれないと思ったが、皇室記者ならではの勘だろう。

 それはともかく、秋篠宮さまはそのことを耳にして「困った、困った」と言っていたというから、すでにこの時点で小室さんへの不信感が芽生えたのかもしれない。

「ちょっとおかしな雰囲気がありましたね」

「婚約内定会見の夜に、秋篠宮一家と小室母子でお食事会をしていますが、佳子さまと悠仁さまは出席されませんでした。おそらく子どもに聞かせられないシビアな話が出たのではないでしょうか。そのあたりからちょっとおかしな雰囲気がありましたね」

 秋篠宮さまに問い詰められたのではないか、という。

 記者が、母子の住んでいたマンションを訪ねると、持ち家ではあったものの、あまりにも貧相で、およそ内親王の婚約者の実家とは思えなかったそうだ。「小室さんを東京・国立市の国立音楽大学付属小学校に通わせるのにアパートを借りたり、六年間で1000万円以上の学費がかかるというインターナショナルスクールに通わせたり、この一家はどうなってんだ」というわけで、周辺を聞きこむと母親は近所のお菓子屋さんに勤務しているとわかり、内情を調べたら「金銭トラブル」があったという。

 過去の皇族の結婚といえば、戦前の余韻がまだ色濃く残っていた昭和20年代では、内親王が嫁ぐ相手の出自は旧侯爵家であったり、旧藩主の伯爵家であったりと、旧華族の家系に連なる人物が中心だった。それが、正田美智子さんの登場で「平民」出身という言葉が頻繁に使われるようになったのだが、当時の写真を見ればわかるように、居間には煉瓦造りのマントルピースがあって、壁には油絵がかかっているような豪邸で育ったお嬢さんである。「平民」といっても、大企業の令嬢であり、聖心女子大を首席で卒業したという、一般庶民からすれば雲の上のような人だったから、同じ民間人でも、いわゆる上流階級に属する人であった。

 その後の内親王の結婚相手は茶道家元や実業家と一般庶民に近づいてくるが、生活感が共有できそうなレベルに降りてきたのは秋篠宮さまの結婚からだろう。当時「3LDKのプリンセス」と言われた紀子さまは、まさしく庶民から抜け出したような人だった。それでも父親は大学教授なのだから一目置かれる一家だった。

 これ以降になると、紀宮さまが結婚した黒田慶樹さんのように、旧華族といった肩書きもなく、また富裕層でもない人が中心になってくる。

 とはいえ、黒田さんは秋篠宮さまと学習院初等科からの友人であり、伯母は旧華族に嫁いでいるし、親族には旧華族の出身もいるほどだから、決して一般庶民と同じとは思えない。

 お金持ちではないが、朴訥として好青年らしい雰囲気から悪い印象を与えなかったことが受け入れられたのだろう。可もなく不可もなく、目立たないことが、内親王の伴侶として必要なのかもしれない。

民の反感を買った「小室家の金銭トラブル

 現在は皇族であっても、さまざまな人に出会うのが普通になっている。皇族の結婚相手が社会のヒエラルキーの下層へ広がっていけば、自由な恋愛を認めている社会である以上はだれと交際するかは予測がつかない。それがたまたま小室さんだっただけのことなのだが、おそらく国民的感覚からすれば、小室圭さんという人間性も含め、その経歴や生活環境が皇族の伴侶として許容できるレベルから逸脱していたのだろう。そのことを知ったとき、裏切られたと感じたのかもしれない。

 すべての国民は法の下で平等であることは言うまでもないが、その一方で、国民は潜在的に皇族だけは別格と思っている。ある意味で皇族は「国旗」のような存在だから、貧相で問題を抱えていたら困るというわけだ。

 小室さんは、国民がイメージする皇族の「品格」のようなものからかなりかけ離れていた。その主な原因は母親の「金銭トラブル」にあるのだが、考えてみれば、成人した小室さんと母親はそれぞれ独立しているのだから無関係のはずだが、こと皇室に関してはそういうことは受け入れられないようだ。「金銭トラブル」が次々と報じられるようになっても、「借金して返さず、納得できる説明もない」というわけで、母親が悪の主役のようになって、批判がおさまらなくなってしまった。

 私たちよりレベルが下のあんな家族が、皇族の一員になろうとしているなんて信じられない!というわけである。小室さんが嫌いというわけではない。自分たちと同じような人が、雲の上のような皇族と結婚することが許せないのかもしれない。世の中にはシンデレラ物語の逆バージョンでも拍手喝采で迎えられる人もいるが、どうも内親王が相手ではそういうわけにはいかないようだ。

今の世の中、こんな母親も小室さんのような青年も掃いて捨てるほどいます。それに、批判の中心になっている小室家の金銭トラブルは、母・佳代さんの問題であって、息子の小室圭さんが借金したわけではありません。なぜ親の借金で子どもが縛られなければならないか。なんだか、坊主憎けりゃ袈裟まで、といわんばかりですね」と、ある社会派ジャーナリストは憤慨していたが、そんな正論は通らなかった。

 よしんば小室さんが品位のない男だとしても、その男を伴侶として選んだのは大人の眞子さん自身であり、結婚はあくまでふたりの意思で決めたことだ。それを、近所のおじさんおばさんにすぎない人たちが、一億総小姑のように非難するのはどうしてだろう。

 ある皇室関係者は、「プライバシーを暴かれたうえ、金目当てだのなんだのと叩かれて、万が一、小室さん母子が自殺でもしたら、メディアはどう責任を取るのだろう」と心配していたが、さいわい繊細な母親でなくてよかったといえる。

 かつての田中角栄元首相も極貧の生活から総理大臣まで上り詰め、これに対して上流階級は「成り上がり者」と非難したが、逆に庶民は「今太閤」と呼んでたたえた。ところが、小室さんの場合は、上も下も批判の大合唱なのである。

 時期が悪かったこともある。

 上皇上皇后ご夫妻が結婚されたときのように、高度経済成長期であったらまた違っていたかもしれない。数十年前までは「ジャパン・アズ・ナンバーワン」なんておだてられて1等国の仲間入りをしたと思っていたのに、「1億総中流」の社会が壊れ、格差がすさまじく広がったうえ、いまや2等国に転落してしまった。税金は垂れ流しで国家の借金は増えるばかりなのに、経済は停滞し、給料が上がらず、まともな就職もできない。

 そんな時代に、世界に胸を張れる皇室を、あんな若造に穢されたくない――。これは私が言ったのではない。たまたま立ち話を聞きかじっただけだが、実に腑に落ちた。閉塞した社会で、小室さんは格好の捌け口だったのかもしれない。

SNSは顔のない化け物

 2つ目は、そんなわだかまりをSNSが増幅したことだ。90年代ならこれほど狂乱状態にはならなかっただろう。SNSは顔のない化け物のようなものだから、好き勝手なことを書き込める。そのうえ、よほど問題にならない限りだれかが責任を取るわけでもない。書き込む人の悪意が増幅されてしまうシステムだ。

 最初は借金を返していないことへの非難だったのに、これでもかとばかりにどんどん肥大化していったのはそのせいだろう。

 それにしても単純な疑問がある。ふたりが婚約内定発表をする以前に、宮内庁はなぜ小室家の身辺調査をしなかったのだろうか。事前に「金銭トラブル」がわかっていれば、宮内庁が動かずとも内々に処理できたはずである。

「考えられるのは、宮内庁が気がきかなくて動かなかった。もしくは、秋篠宮ご夫妻がそんなことはやるなと命じたかですね。おそらく後者でしょう。宮内庁が裏で動けば簡単に始末できていたはずです。自由で個人の自立心を尊重する秋篠宮家の家風が、今回は裏目に出たということでしょう」(皇室記者)

 小室さんの意思とは関係なしに、お金に困った母子家庭の息子が皇族と結婚すると知った一部の人たちが、小室家が「皇室の名前を利用しようとしている」「一時金欲しさに結婚する」と思い込んだのかもしれない。小室家の「金銭トラブル」が、かたちを変えて噴出するたびに、怒りのコメントどっと増えたそうだ。

小室圭さんの悲劇

 いったん色のついたフィルターで見られると、それを変えるのは難儀だ。のちの「小室文書」でもわかったように、小室さんは母親の「金銭トラブル」を借金として考えていなかったのだから、当然釈明するつもりはなかったのだろう。沈黙を続けていたのは、なぜ自分たちが非難されるのかという、世間とは逆の怒りかもしれない。

 すでに渦に巻き込まれていたはずの宮内庁は、我関せずかどうかは知らないが、様子を見ているだけで、ふたりに手を貸して問題を解決しようとする気配はなかった。何もしなければ、最初につけられた色が、その後も変わることがないのは当然である。こうして「皇室の名を利用する姑息な小室さん」のイメージがどんどん沈着していった。こうなったあとで「国民の理解を得ろ」と言われても、どうすることもできない。

 もっとも、小室さんにすれば、結婚は個人の問題であって、国民の理解を得るなんて考えもしなかっただろうから、たとえ宮内庁から「国民への釈明」うんぬんと言われても理解不能だったかもしれない。あちこちでボタンの掛け違いがあって、結果的に国民のひんしゅくを買ってしまったことが、小室さんにとっての悲劇だった。

秋篠宮さまは痩せ、母娘の関係は疎遠に…小室圭さんとの結婚が「円満な秋篠宮家」に招いた異変 へ続く

(奥野 修司)

小室圭さんが直面した「3つの問題」 ©JMPA

(出典 news.nicovideo.jp)

小室 (こむろ けい、1991年〈平成3年〉10月5日 – )は、秋篠宮文仁親王第1女子小室眞子(旧名:眞子内親王)の配偶者。法務助手として、ニューヨークの法律事務所に所属する。フォーダム大学ロースクールによる学位は法務博士。 1991年10月5日、神奈川県横浜市に生まれる。小学校は東京都国立市
54キロバイト (7,846 語) – 2022年6月2日 (木) 05:36

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