スリランカ経済危機深刻化 計画停電1日13時間に 医薬品も底を突き始める
【AFP=時事】スリランカで経済危機が深刻化している。政府は31日、全国規模で実施している計画停電を
1日13時間に延長すると発表。医薬品も底を突き始めており、緊急性のない手術を延期する病院も出てきた。
人口2200万人のスリランカは外貨不足のため基礎的な輸入品の代金すら支払えない状況だ。
1948年の独立以来、最悪の経済危機に直面している。
国営電力会社は先に、全国的な計画停電を1日当たり7時間から10時間に延長していたが、
さらなる延長に追い込まれた形だ。
スリランカでは火力発電用の石油が不足し、今月初めから深刻な電力不足に陥っている。火力発電用の
石炭・石油は輸入に頼っているが、代金を支払うための外貨が不足している。
電源の40%超は水力で賄われている。しかし、当局によると、降水不足のため大半のダムの水位が大幅に
低下している。
複数の病院で医薬品や麻酔薬、薬品などの在庫が払底。緊急手術を優先するため、緊急性のない手術は
延期されている。
首都スリジャヤワルデネプラ・コッテにある、国内最大のスリランカ国立病院では、病理検査も停止した。
ただ、電力の供給は問題ないという。
燃料価格も高騰を続けている。ガソリンは今年初め時点に比べ2倍近くに、ディーゼル燃料は76%値上がりした。
【翻訳編集AFPBBNews】