若者の誤用が多い…「1000円弱」は1000円以上か未満か

若者の誤用が多い…「1000円弱」は1000円以上か未満か

若者の誤用が多い…「1000円弱」は1000円以上か未満か

1 ばーど ★ :2023/11/06(月) 10:24:03.32

「1000円弱」は1000円以上か未満か――。「1000円弱」という言葉を「1000円より少し多い」の意味で使っている人が多くいるとして、衝撃を受けたというツイッター(現・X)の投稿が2023年9月上旬、話題となった。

なぜ「弱」を誤った意味で使用してしまう人がいるのか。J-CASTニュースが読者アンケートを取ると、「1000円弱」の意味を「1000円以上」と答えたのは全体で17%いた。年代別で見ると10~20代は20%を超えていた。

若年層で「誤用」の割合が高くなった要因について、「例解学習国語辞典」(小学館)などの編集委員を務める専門家は、「記号接地」という概念を使いながら、インターネットや人工知能(AI)の発達により、結果だけを覚えることで言葉や知識の理解や察しが悪くなると指摘。結果を早く得ようとすることで、言語を予測する力が弱まるという見解を示した。

■10代は30%、20代は23%が「1000円以上」と回答

「広辞苑 第7版」(岩波書店)は「弱」を、「切り上げてその数になったことを示す語。実際はその数値よりもすこし少ないこと」と説明している。「強」は、「ある数のほかに切り捨てた端数のあること。実際はその数値よりもやや多いことを表す」と書かれている。

「1000円弱」は「1000円より少し少ない金額」「1000円未満」であり、「1000円強」は「1000円より少し多い金額」「1000円以上」というのが、辞書的な正しい使い方とみられる。

J-CASTニュースでは9月14日から「1000円弱」の意味を「1000円未満」か「1000円以上」のどちらで捉えているか、読者アンケートを実施し、10月17日時点で4572票が集まった。そのうち780票(17%)が「1000円以上」を選んでいた。年代別の票数と比率は以下の通りだ。

10代・・・130票中39票(30%)
20代・・・158票中37票(23%)
30代・・・450票中83票(18%)
40代・・・1119票中216票(19%)
50代・・・1462票中205票(14%)
60代・・・853票中128票(15%)
70代以上・・・400票中72票(18%)

なぜ誤った使い方で「弱」という言葉を使用するのか。「例解学習国語辞典」などの編集委員で、NPO法人こども・ことば研究所理事長の深谷圭助・中部大学現代教育学部教授は18日、J-CASTニュースの取材に、「記号接地」という概念で解説する。

記号接地については、認知科学が専門の今井むつみ・慶應義塾大学教授が7月23日付の朝日新聞で、「言葉の意味を真に理解するには、現実世界から受け取る具体的な情報について、身体的な感覚を持つ必要があるという考え」だと説明している。

深谷氏によると、言葉は通常、誰かに教えてもらうことで解釈する。言葉や数字がどのような経験と結びつくかによって、記号接地が適切に行われるかが決まっていくという。

■「AIやネットで答えをすぐに求めるのは、記号接地力を弱くします」

アンケートでは、10代から20代の若者の中で、「弱」を誤った意味で捉えている人はともに20%を超えていた。若者にとりわけ誤用が多いのは、なぜなのか。

深谷氏は、記号接地がうまくいっていない人が「1000円弱」の意味を理解しようとする場合、「弱」「強」という言葉の感触から、自分の感性で「プラスアルファの中で、程度の強弱の違いを表す言葉」のように独自に解釈するのではないかと推察する。

記号接地の力が低い若者がいる理由として、言葉を理解する経験、場面が少ないことをあげる。理解するプロセスで、適切なアドバイスをもらったり適切なリソースから学んだりする機会がないまま、言葉を使うようになる場合があるという。

言語感覚や言語センス、察しの良し悪しの問題もあるとする。学校やテストで勉強する言葉は限られてくるため、言語感覚が磨かれない子どももいる。自分で適切に意味を予測する力が弱いと、ずれた解釈になる。

こうした背景には、インターネットや人工知能(AI)の発達があると指摘する。

 (略)

■「あっという間に違う意味で定着するかもしれません」

以下全文はソース先で

J-CASTニュース  2023年11月05日10時00分
https://www.j-cast.com/2023/11/05472303.html?p=all

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